アポトーシスについて

アポトーシスとは

アポトーシスとは「遺伝子に支配された細胞死」のことです。つまり、細胞が特定の刺激によって遺伝子に制御されている自死装置を発動させることで起こる細胞死のことです。
がん細胞にアポトーシスが起こると、がん細胞のDNAが断片化され消滅します。

アポトーシス効果の検証

ヒト前骨髄性白血病細胞株(HL60)、ヒト卵巣がん培養細胞株(NOS4)を用いて、モズク由来フコイダン、コンブ由来フコイダン、アガリクスエキスのアポトーシス誘導能を検証しました。

・実験方法
ヒト前骨髄性白血病細胞株(HL60)、ヒト卵巣がん培養細胞株(NOS4)にそれぞれ、モズク由来フコイダン、コンブ由来フコイダン、アガリクスエキスを添加し培養を行いました。


PBLに対するフコイダンの影響

ヒト前骨髄性白血病細胞株(HL60)のアポトーシスの誘導

PBLに対するフコイダンの影響

ヒト卵巣がん培養細胞株(NOS4)のアポトーシスの誘導

(第12回国際免疫学会議発表)



アポトーシスに対する各種フコイダン、アガリクスエキスの効果
アガリクスエキスを細胞に添加した場合、アポトーシス誘導は見られませんが、モズク由来、メカブ由来フコイダンはアポトーシス誘導を引き起こすことがわかりました。


アポトーシス誘導能の検証

ヒト乳がん細胞株(MCF-7)を用いて、モズク由来フコイダンのがん細胞増殖抑制、アポトーシス誘導を検証しました。

・実験方法
ヒト乳がん細胞株(MCF-7)に①モズク由来フコイダン②モズク由来フコイダンとカスパーゼ-7阻害剤を添加し培養を行いました。また、対照として③何も添加しないもの(コントロール)も同時に培養し比較を行いました。[図1]
また、フコイダン添加後のカスパーゼ-7(caspase-7)活性測定を経時的に行いました。[図2]

カスパーゼ(caspase) ・・・カスパーゼは細胞のアポトーシス機構の重要な因子として作用するタンパク質分解酵素であり、細胞の分解にいたる連続した酵素の反応に関与しています。カスパーゼの活性が高まるとアポトーシスが引き起こされます。

PBLに対するフコイダンの影響

MCF-7細胞増殖抑制[図1]

PBLに対するフコイダンの影響

Caspase-7[図2]

アポトーシスに対するモズク由来フコイダンの効果
フコイダンを細胞に添加すると、濃度依存的に乳がん細胞数が減少しました。
また、フコイダン1000μg単独で添加すると乳がん細胞が減少しましたが、カスパーゼ-7阻害剤とフコイダン1000μgを添加すると乳がん細胞数はフコイダンを添加していない乳がん細胞数と変わりませんでした。[図1]
このことよりモズク由来フコイダンはカスパーゼ-7を活性化させアポトーシスを引き起こしている可能性が考えられました。 そこで、カスパーゼ-7活性を測定するとフコイダンにより、やはりカスパーゼ-7活性が上昇していました。[図2]

免疫賦活作用について免疫賦活作用について

当法人は、「抗がん作用」「コレステロール低下作用」「血圧低下作用」「抗ウイルス作用」など
さまざまな生理機能が解明されている「フコイダン」について研究を行なっています。

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